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アメリカ市民が暗号資産規制の回避策として海外移住⁉

Harvey Law Groupという法律事務所によると、多くのアメリカ市民が暗号資産の推進地域への移住を考える風潮が増えています。

これは4月20日のBlockworksの媒体のBen Strackの記事からの紹介です。
このアメリカの傾向は、仮想通貨等の暗号資産を持つ人にはいずれ起こりうる現象かもしれないと考えましたので、紹介します。

アメリカ市民が海外移住を視野に入れる理由

海外移住を検討するアメリカ市民が増えていますが、自国の政治的混乱や経済的不安に加えて、コロナパンデミックが彼らのアメリカ脱出を後押ししているようです。
これだけの理由であれば、二重国籍の形で海外移住をするという考えでおさまっていました。
しかし、仮想通貨等に対する暗号資産規制によって、移住先での居住権や市民権の獲得を視野に入れ、自国の市民権を放棄するという方向に進んでいるアメリカ市民が近年出てきています。

Harvey Law Groupの移民弁護士Steve Corbin氏によると、
最近の傾向では、特に仮想通貨を推進する手引きや政策を導入している地域に移住を希望する個人客が出てきています。そういう依頼者は暗号資産で多額の利益を得ており、その資産に対して非課税、あるいは重税ではないという条件を移住先として求めており、米国で先々課税されるのを回避するために米国籍を放棄し、移住先での市民権を得ることで重税から逃れようとしています。

アメリカと移住候補国の暗号資産規制の違い

現在のアメリカでは、仮想通貨は財産として扱われ、財産取引に適用される一般的な課税原則が暗号資産にも適用されます。
その原則では、仮想通貨を売却した場合、キャピタルロスの控除の制限を受けたうえで、売却に伴うキャピタルゲインやロスを認識する必要があります。また、暗号資産を1年以上保有していた場合は長期的なキャピタルゲインまたはロスとしてみなされ、税金が課せられます。

一方、移住候補先の国では、暗号資産に対して重税を課せられることはありません。一番人気の中央アメリカにあるグアテマラの都市アンティグア・グアテマラでは、暗号資産に対して個人所得税、キャピタルゲイン税、相続税、富裕税などの税金はありません。バヌアツやセントクリストファー・ネイビス、ポルトガルも移住候補先として検討されていますが、ポルトガルでは移住者に10年間の税制優遇措置があります。

また、バイデン大統領が2022年3月に発表した大統領令では、暗号資産に関する法律は政策決定のうえで重要でも、立法化には何年もかかる可能性があると述べられています。

さらに、アメリカで市民権を放棄する場合は、ほとんどのアメリカ居住者に対して「出国税」を課しており、この税金は純資産が200万ドル以上ある場合に適用されます。
そうなりますと、アメリカ居住者で純資産が200万ドル未満であれば、認証済みの証券で出国する計画を立て、出国してから後々保有する暗号資産を売却してアメリカでのキャピタルゲイン税から逃れられるという税金対策ができます。

このような事情から、アメリカの現段階での暗号資産規制が海外移住の検討を後押しするきっかけになっています。

このアメリカ事情を受けた香港のHarvey Law Groupのビジネス

Harvey Law Groupは1992年に設立された香港の法律事務所で、富裕層の個人および家族に法律およびアドバイザリーサービスを提供しており、投資による居住権や市民権プログラムを専門とし、移住国での居住、労働、勉学、医療へのアクセスを提供するオプションを提示しています。

同法律事務所は、米国市民からの需要が高まっていることから、2022年2月にマイアミにアメリカ初の拠点を開設しました。マイアミを選んだのは、そのエリアが金融やテクノロジーなどの産業における世界有数のイノベーションの中心地であるためです。

同法律事務所は毎年、米国で50~100人ほどのクライアントを抱えていますが、その約半数が暗号資産に関する依頼者で、その多くは5年ほど前に暗号資産を購入した保有者です。

アメリカの現在の暗号資産規制やその改正に時間がかかることから、アメリカ市民の海外移住は加速していくと思われます。

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※この文章は下記からの引用です。

US Citizens Are Moving Abroad to Sidestep Crypto Regulation, Law Firm Says
Ben Strack (Blockworks)
https://bit.ly/36IHZTf

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